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反射弓とは

反射弓とは「反射の経路」のことをいいます。

なぜ、反射の経路のことを「弓」というのでしょうか。

反射を構成するものと、その経路がわかるまでの経緯を知るとその謎が解けてきます。

反射の要素と経路

反射は3つの要素から構成されています。


受容器 ⇒反射中枢 ⇒効果器


1つ目は、刺激を受け取るセンサー「受容器」

2つ目は、反射の司令塔である「反射中枢」

3つ目は、実行器官である「効果器」です。


受容器は皮膚や粘膜、筋肉、血管などにある刺激を感知するセンサーのことで、反射中枢とは脳や脊髄にある反射のコントロールセンターのような場所を指します。効果器とは、骨格や内臓の「筋肉」と、唾液腺や汗腺などの「分泌線」です。


なぜ、反射弓というのか?

外部からの刺激によって無意識に起こるのが反射ですが、その存在は知られていても、どのようにして反射が起こるのかは謎でした。もともと反射は、刺激が中枢へ向かって「一本の道」を通って行って、中枢で反射して、また「同じ道」を通って帰ってくるイメージから名付けられましたのです。

しかし、その後の研究で、反射の経路は、一本の道を往復するのではなく、行きと帰りでは違う道を通ることが判明しました。つまり、反射の経路は、直線の往復ではなく、曲線(円弧)だったのです。反射の経路が、曲線だったため、それを日本では弓に例えて、反射弓という名称が生まれました。英語では”reflex arc”と呼ばれています。

ちなみに、refrexは「反射」という意味で、arcは「円弧」という意味です。日本語でも「反射弧」と呼ばれることもあります。



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