嘔吐中枢は延髄にあり、嘔吐中枢が刺激されると嘔吐がおこります。嘔吐中枢が興奮すると、悪心と唾液分泌が起こり、食道と胃が弛緩して、噴門が開きます。さらに、腹筋や横隔膜が収縮して、腹圧が高まり胃の内容物が吐き出されます。
嘔吐反射
咽頭や舌根、消化管壁が機械的、または化学的に刺激されると嘔吐中枢に伝達され嘔吐反射が起こります。食べ過ぎたり、大きな物を食べてのどにつかえてしまったりしたとき、それを吐き出すための防御的反射です。
また、嘔吐反射は、脳圧の亢進や頭部の回転によっても起こります。遊園地のコーヒーカップに乗って目が回ったり、バスに揺られてはいってしまったりするのも嘔吐反射というわけです。
さらに、嘔吐反射は、化学的な刺激でも起こります。延髄の第四脳室底の最後野にある化学受容器引金帯が、血中の化学物質に刺激を受けると、嘔吐反射が起こります。腐ったものや毒性のあるものを吐き出す役割を持っています。
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